はじめに
おしゃれに気を遣うビジネスマンの味方である鎌倉シャツ。”ジャケットのインナーにも拘りたいけど、シャツは消耗品だからあまり高価な物は買えない…”なんて言う声にしっかりと応えてくれています。
価格こそ年々上がっておりますが、それでも高品質なシャツを手頃な価格で提供してくれているバランスの取れたブランドです。価格はだいたい6,900円+税~。もちろん他にも良いシャツはいくらでもありますが、普段使いに最適だと感じています。
私ももう10年以上愛用しており、スーツの下に着用するシャツは鎌倉シャツ一択です。
そんな鎌倉シャツですが、シャツだけでなくニットやTシャツなんかも出しており、こちらも非常にコストパフォーマンスの高いアイテムです。
今回はその中でも、ネクタイにフォーカスを当てて行きたいと思います。
鎌倉シャツのネクタイは全てハンドメイドで作られており、どれもかなり質が高いです。
良いネクタイの見分け方とは?
ネクタイの質は一般的に、生地のシワの回復力が高く、着用した際にどの方向から見てもまっすぐ綺麗に落ち、ふっくら立体的であるものが良いとされています。具体的には①生地の質②ねじれの有無③たるみ糸の有無で確認することができます。
生地
生地の質に関しては、大剣を軽く握った際に、シワがすぐに戻ればOK。素材と打ち込みなどによって回復力が変わってきます。
基本的には化学繊維ではなく、天然繊維100%(シルクやウール等)のものがおすすめです。
ねじれ
ねじれに関しては、生地の裁断方向にまでちゃんと気を配れているかというところの確認になります。生地は縦横ではなく斜め45°に伸縮するため、真っ直ぐ綺麗に見せようと思うと、45°傾けて生地を使っていく必要があります。
コストを抑えるために生地を効率的に使うことを考えれば角度を気にせずに使えば良いのですが、その分ねじれが生じ、クオリティは下がります。逆に、ねじれが生じないように45°傾けると、必要な生地量も増えるため、コストが高くなることになります。
たるみ糸
たるみ糸はハンドメイドである印です。最近はマシンメイドでもたるみ糸があるものもあるようですが、たるみ糸があるに越したことはありません。
たるみ糸はゆとり糸とも言われており、ネクタイを締めたり緩めたりする際に、生地や縫い目にかかるテンションを和らげる糸として機能します。大剣または小剣の中に隠れており、探すのが難しい個体もあります。ちなみにこのたるみ糸、ほつれと勘違いして切ってしまうとおしまいですのでお気をつけください。
その他
もう一つ、私個人的に重視しているのは結び目の美しさ。ディンプルが作りやすかったり、横から見た際にネクタイが立体的に見える(少し浮いて見える)ことが重要だったりします。ネクタイに限らずですが、ドレスクロージングは立体感やメリハリというのが大事です。この辺も実物を触ってみて確かめると良いかもしれません。
さて、今説明した点を全てクリアしようと思うと、かなりコストが高くなりそうなことは想像に難くありません。生地にこだわり、その生地をふんだんに使い、機械ではなく手作業で行う。このポイント全てをクリアしているにも関わらず、低コストで購入できるのが鎌倉シャツのネクタイです。お値段なんと5,900円+税~。破格です。さて、ここからは私が最近購入した鎌倉シャツネクタイコレクションをシリーズ毎にご紹介します。
おすすめシリーズ
50OZ

鎌倉シャツのネクタイの代表作と言っても過言ではない50ozシリーズ。
50oz(オンス)というのは重さのことで、一般的なネクタイは36ozが多いようなので、通常よりも打ち込みのしっかりしたずっしりと重たい生地で作られていると思っていただくと良いかもしれません。こちらは、イギリスのドレイ〇スというネクタイブランド定番のアイテムなのですが、同等のクオリティのものがなんと半額以下で買えてしまいます(5,900円+税)。重厚感があり、光沢感もあり、ドレープも美しいです。

BREUER
BREUERというネクタイブランドをご存知でしょうか。1892年創業のフランス老舗ネクタイブランドです。20年以上前から鎌倉シャツがBREUERから”フレンチコレクション”としてバイイングしていたようなのですが、最近やっとBREUERという名前を表に出すようになりました。それもそのはず、BREUERのネクタイ、通常は鎌倉シャツの2倍以上の価格で販売されています(鎌倉シャツは6,900円+税)。業界内から、”BREUERの名前で出したらうちのネクタイが売れなくなる!”と反発の声が大きかったようで、名前を隠していたのではないかと思います。
洋服自体がヨーロッパの文化であり、20年前当時は日本と世界の差が大きく、特にネクタイは日本で作るのと海外で作るのではクオリティにかなりの差があったそう。そこで、ヨーロッパのエレガンスなネクタイを日本に広めたいという想いを持って取り扱いをお願いしたようです。
フレンチの雰囲気だけでなく、少しアメリカンなテイストを感じるアイテムもあり、非常に洗練された柄が印象的です。私はブレザーに合わせるネクタイを探していたのですが、今回のコレクションにちょうど私好みのレジメンタルがあったので購入しました。もう一色気になるのがあるので、そちらも購入しようかと思っています。
ENGLISH ARCHIVES
こちらは英国に昔あった生地をイタリアで再現して日本の職人の手で作っているコレクションです。クラシックさもありながら、現代人の我々でも使いやすい雰囲気になっています。同じイングリッシュアーカイブスのコレクションでも、雰囲気が全く異なるものもあります。今回私が購入したものはクラシックな雰囲気というよりも少し華やかな柄で、ひとめぼれして購入しました。しかも、この生地が非常にソフトで、触り心地や着け心地も抜群に良いのです。今回購入したもので言えば、特に右側の配色が超好み。店員さんと会話していたら、秋冬も私の好きそうなテイストのネクタイが入ってくる予定とのことで、非常に楽しみにしています。
鎌倉シャツのネクタイはコチラからご覧になれます。
さいごに
ネクタイはコーディネートの中心に来るものであり、同じスーツであってもネクタイを変えるだけでコーディネート全体の印象を大きく変えるものだと私は思います。鎌倉シャツのネクタイは、縫製やカッティング的な面でのクオリティはインポートに全く劣りませんし、柄にも非常にこだわりを感じており、価格関係なく私の中では非常に評価の高いブランドです。それが格安で買えるのですから、非常にありがたいものです(その分私は数を買って貢献します笑)。
クオリティが高いのでお気に入りの柄があれば絶対に”買い”です。私的なおすすめの柄があればInstagramのストーリーズにアップしますので、ご覧いただけると嬉しいです。