YCHAIのVINTAGE BLACKがめちゃよかった!

YCHAI

はじめに

前々から気になっていたYCHAI(イカイ)のデニム。コスパ抜群でお馴染みのSIVIGLIA(シビリア)のデザイナー、サウロ・ビアンケッティ氏がデザインしているブランドです。神藤さんは前々から気になっていたとは言え、手を出さなかったのには理由があります。デニム熱が低く、優先順位が高くなかったためです。笑

しかし、今回のモデルを機にデニム熱が高まって参りしたので、いろいろと物色を始めようかなと言ったところです。

YCHAIのモデル構成

YCHAIはジーパンだけでなく、ジージャンや軍パン、チノパンなども展開しています。しかし、ボトムスにフォーカスすると、主に

  • ROBUSTO(ロブスト):ゆったりテーパード
  • PANATELA(パナテラ):スキニー

の2モデルの構成になっています。イタリア語では、ROBUSTOは太めの葉巻、PANATELAは細めの葉巻を意味するそうです。まさに名前の通りのモデルです。ROBUSTOはワタリがゆったりめに作られており、そこから緩やかにテーパードしていきます。全体的にゆったりめなので、”大人のデニム”と言ってもよいと思います。PANATELAは体にフィットする、スキニーです。

今回ご紹介するのは、PANATELAがベースになったモデルです。PANATELA自体は限りなくスキニーに近いスリムフィットのイメージなのですが、今回ご紹介する”BLACK VINTAGE”は完全にスキニーです。

VINTAGE BLACK

今回私が購入したのは、干場さんが細かい注文を付けまくってこだわり抜いたVINTAGE BLACKというデニム。本格的なVINTAGE感のあるデニムをBLACKで作りたかったということで作られたものです。

昔のデニムは当然ながらインディゴなので、ブラックのVINTAGEというものは存在しません。さらに言えば、ポリウレタンの入ったストレッチ生地のデニムなんていうのもないので、スキニーデニムも存在しません。つまり、ブラックかつスキニーというVINTAGEとしてはあり得ないものを、作っちゃおうゼ!という企画です。

作るなら細部までとことん拘りたい、ということで、長い年月をかけ、サンプルを3回も4回も修正し、日本とイタリアを行ったり来たりしながらできたデニムだそう。そんな拘りポイントをまとめていこうと思います。

VINTAGE BLACKの拘りポイント

セルビッジ生地

VINTAGE特有の味を出すために、日本に残る旧式の織機を使い、生地を作ったそう。旧式の織機は織るスピードが遅いため、現行の生地よりもよりVINTAGEに近い仕上がりになります。この色や風合いを出せるのが日本にある旧式の織機だけだったそうです。

加工

このVINTAGE風の加工については、まずリアルなビンテージのデニムの写真を撮影し、モノトーンで印刷し、加工工場に持ち込んだそう。セルビッジの耳の部分が当たる箇所の色落ち等についてはイタリアの加工工場では対応できないと言われたそうで、結局日本で作ったようです。

色落ちを表現する過程で、写真を介してのやりとりとなるため、干場さんのイメージと工場のイメージが少し違ったりして、サンプルが2本も3本も増えてましたね。笑

膝裏のハチの巣なんかもちゃんと表現されていました。

ボタン

ボタンについては、第二次世界大戦中のアメリカデニムに良く見られた月桂樹のボタンを採用。もちろん、フロントはボタンフライです。

リベット

リベットについては、使っていくうちにだんだん剥げていくようにと、洗いをかけた後にわざわざ上から黒で塗りなおしたそう。

バックポケットには隠しリベットなんかもあったりして、穿いている人にしか分からないような作り込みもしっかりされています。(↓表(写真右)からは見えないのにちゃんと裏(写真左)からはリベットが打ち込まれています)

レザーパッチ

通常は右腰あたりにある、革のブランドタグ。コチラは写真を見てわかる通り、ついておりません。というのも、ビンテージなので、ボロボロになって取れた設定だそうで、ここまで拘るかといった感じ。

ステッチだけ残っているのも非常にリアルですね。

サイズ感

私(183cm/70kg)は普段、スラックスで48、デニムで32を穿くことが多いのですが、今回は32をチョイスしました。結構タイトに感じます。多分加工されていないデニムだとパツパツに見えてみっともない気がするのですが、これは加工されていてパツパツ感が分からないようになっているので、これでいい気がします。人によっては普段より1サイズ上げてもいいかなという感じです。

価格

税込49,500円です。コスパが売りのYCHAIにしては結構強気な気もしますが、もうこれは仕方ないでしょう。干場さんの手も加わっていますし、細部に拘りも感じるので私としては納得して購入できました。

ちなみに今回購入に至った経緯は、

  • 黒の加工感のあるデニムをもともと探していた
  • 色が薄すぎるのも嫌だった
  • スキニーが良かった

等ですね。ずっと悩んでいたのが、BEAMS別注の同じYCHAIのものだったのですが、ちょっと色が薄かったのと、ダメージ感が少し気になったので、躊躇していました。納得しないと買わないのです。笑

そんなところに出てきたのがこの”VINTAGE BLACK”。これは割と即決でしたね。ちなみにもう在庫はほとんどないので、マイサイズがあれば買っておいた方がいいかもしれません。

さいごに

デニムと言っても、形、色、ディティール、年代、国、用途、ブランドなどいろいろなバリエーションがあります。自分のスタイルや着たいものに合わせるとなるといくつあっても良い物だと思うのですが、理想の1着に出会う機会も多くはありません。今回はまさに欲していた大人の黒スキニーに出会うことができて非常に良かったと思っています。

トップスに黒や白を使いたい方には特におすすめですので、ぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。MASTERPLANで追加受注を受け付けており、11月に納品されるようです。

ちなみにこれを機に、デニム熱が高まっており、いろいろと物色しております。笑

初心者向けデニムの選び方はコチラ

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