UNITED ARROWS 2023AW展示会

展示会レポート

はじめに

先日、UNITED ARROWSの展示会にお邪魔してきました。シーズンとしては今年の秋冬になります。ドレスが見たいなぁと思いながら行ったものの、とても良い発見もあったので、そちらも併せてお話させていただこうと思います。

UNITED ARROWSのお店の違い

ユナイテッドアローズと言っても、ターゲットごとにストアブランドがいくつかに分かれています。例えば、一番大人向けかなと思うのがUNITED ARROWS。スーツやジャケット、スラックスの中でも素材や作りに拘り、最も高級なアイテムを中心に取り扱っているお店です。UNITED ARROWSのお店で取り扱っているレーベルの代表としてSOVEREIGNがあります。

もう少しカジュアルで、年齢層も20代~ということになれば、BEAUTY & YOUTH、さらにリーズナブルになるとgreen label relaxingという感じにお店の形態が変わってきます。

ちなみにややこしいのが、ストアブランドとレーベルという2つの軸があり、UNITED ARROWSやBEAUTY & YOUTH、green label relaxingというのはストアブランド(お店の名前)で、その中で扱っているアイテムのレーベルにSOVEREIGNがあるというイメージです。ただ、ストアブランド名がレーベル名になっていることもあり、もはやカオスです。

ドレスクロージング(UNITED ARROWS)

ジャケット類

今年のドレスクロージングのテーマはブリティッシュだそうで、イタリアの軽い仕立てのジャケットに英国を代表するチェック柄や表情のあるツイードなどの素材を使ったアイテムが目立ちました。また、巻物も今回は多くセレクトしているようで、シルクスカーフが多く展示されていました。スカーフ類は巻く人が限定されるので、あまり生産数も多くなく、探すと意外と気に入るものがないのです。この辺りは今年買っておくべきアイテムかもしれません。 

ボトムス

ボトムスでは軍パンでお馴染みTangentにツイードヘリンボーン生地で別注をかけているようでした。こちらで、42,900円。昨年私がじゅんちょっき企画で仕立ててもらったツイードヘリンボーンスーツの反響が結構あったので、気になった方は9月以降にアローズのHPをチェックされてみるといいかもしれません。似たような素材の軍パンでした。ちなみにコーデはこちら。 また、一つ気になったのがBERNARD ZINSの価格。もともとHERMESのパンツを手掛けていたこともあり、価格が高いのは納得なのですが、なんとこの秋冬は価格が66,000円に…物価高・円安のダブルパンチで価格高騰に拍車がかかっています。
私はコロナ禍の需要減のタイミングに乗じてセールでだいぶ買い漁った(1シーズンで10本ぐらい)ので、さらに買い足す気はそんなになかったのですが、さすがにこの価格はセールであってもなかなか厳しい。。。そしてZINSは生産本数がPTやINCOTEX等と比べてだいぶ少ないので、売れ残ってセールにかかる確率も低いんですよね。メルカリとかでもほかのパンツと比べると高値で取引されています。(今年のZINSの柄はやはり英国調。このほかにハウンドトゥースもありました。)

アウター類

こちらも英国由来のものが多いイメージで、Mackintoshのステンカラーコート(あれはHumbieだったかな…Dunkeldだったかな…)やBarbourのライトアウターに加え、多分オリジナルレーベルのダッフルコートが展示されていました。生地タグは確認できなかったけど、あのダッフルコートの生地は間違いなくJoshua Ellisのヘリンボーンだと思います。そして、Mackintoshは黒の色の出し方が上手いな(光沢や色の深み等)と毎回思うのですが、今回展示されていたものも非常に魅力的な色だった…

(↑チャコールグレーで異様に光沢を放つコートがMackintosh)(↑モカとオレンジがダッフル)(↑このへんはBarbourやLAVENHAM)(↑この手前のEMMETIの緑よ笑。私でもさすがに難しい。笑) 

green label relaxing

今回の大収穫がgreen labelです!!すごい良かった!!そして価格が異常でした。green labelは割と手の届きやすい価格帯が中心で、幅広い年齢層に支持されているレーベルです。全国に85店舗あるそうで、生産ロット数を増やせるため、かなり割安に提供できるそうです。ちょっとファッションに気を遣いたいなぁという方向けの入門レベルの認識だったのですが、これが意外にも(失礼)本格的で、かなり感動しました。

ドレスアイテムも結構あり、私をフォローしていただいている方で、”そこまでコスト割けないよ。。。”という方にはめちゃオススメ。

アウター

ライダース

例えばこのライダーズ。

めちゃカッコイイんです!そしてこれちゃんとゴートスエード使ってるのに44,000円。商品はたぶんこれ。ボタンは本水牛、ジップはIDEALで細部にもこだわりを感じます。これと同じモデルのツイードのアブルゾンもあり、英国トレンドもしっかり押さえています。

キルティング

Mackintoshの姉妹ブランドでもあるTraditional Weatherwearのキルティングも少しオーバーサイズ気味のシルエットが絶妙で、ジャケットの上にも羽織れる感じでよかったですね。こちらは生地がgreen labelで人気のものを使って別注をかけているそうです。LAVENHAMと比較すると少し安く、オーバーサイズ気味なのが特徴でしょうかね。

Barbour

green labelからBarbourも別注しているようで、こちらはバーレーとビデイルをミックスしたモデル(って言っていた気がする)。茶色の色味も好きだし、ワックスを塗っていない点も個人的には良きです。ファッション初心者にとってみればワックスは結構ハードル高いでしょうしね。

あ、そうそう今年はダークトーンや英国アイテムにこんな感じで差し色を入れるコーデの提案も多いようです。

CARUSOとErrico Formicola

あと、ジャケットやコート、セットアップはgreen labelとしてCARUSOやErrico Formicola (Luigi Borrelliのシャツ職人が独立したブランド)も取り扱っているんですよ知ってましたか!?こちらは画質がブレまくりですが、CARUSOのコート。オンオフ両方使えるツイード系の素材でした。ベルトもついてるし。あああこれはめちゃ欲しい。かっこいい。

シャツ

このシャツ、ウールのカジュアルシャツです。ツイル系の織りで、価格も12,000円程度。めちゃめちゃ良くないですか?秋はこれをアウターにしてこの中にタートルネックのニットとか着ても良いですね。冬は逆にこの上にニットなんて着てレイヤードして使ったりもできます。もちろんマシンウォッシャブルです。多分コットンシャツよりもシワにならないのでアイロン掛けという意味では扱いも楽だと思います。ボタンはもちろん貝です。

そうそう、タートルネックで思い出したのですが、タートルネックのハイゲージニットがね、めちゃ良かった(写真は撮り忘れました)。UNIQLOのエクストラファインメリノももちろん良いんですが、あれよりも肉厚で、身体の線を拾いにくいという絶妙なアイテムです。タートルだけでなく、カーデなども同素材で作っており、アンサンブルもいけます。価格も1万円ちょっとで、私は1枚買うことを決めました。

時代はタッセルローファーです。こちらはジャランスリワヤに別注をかけているグレインレザーとスエードのもの。価格はもちろん3万円台です。ハンドソーンウェルテッド(ほぼ手縫いのグッドイヤー製法)なので、ソール交換ももちろんできますし、レザーソールにすでにハーフラバーが装着されています(写真はもちろん撮り忘れました)。滑りやすかったりするレザーソールの欠点をファッション初心者向けにアップデートしてくれている…なんていいレーベルなんだ。。。

ちなみにこの靴を見ていたらタッセルローファーが欲しくなり、いろいろ物色していたらいつの間にかポチっていました。嗚呼。それについてはまた別途お話しします。

さいごに

本来であればもっと事細かに記載していきたいところなのですが、私自身が楽しく買い物感覚で会場を楽しんでしまったので写真を撮り忘れてしまい、なかなか説明するのも難しいためこの辺にさせていただければと思います。

green labelに関しては、非常に熱いレーベルに進化していることが分かりましたし、比較的手の届きやすい価格帯でもあるので、引き続きウォッチしていきたいと思います。DM等でご相談をいただく中で、”普段着用しているものに似たアイテムでもう少し廉価なものはないか”という声は非常に多くいただくので、その辺も意識しつつ、おすすめできるものをピックアップしようと思います。

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